角間遺跡は、金沢大学角間キャンパスにおける金沢大学総合移転第 II 期事業に伴い事前調査されました。一乗寺跡地点からは、「寺」や「一乗」の文字の書かれた土師器や越州窯製の水注が出土しました。情報は口伝のみでしたが、発掘により実際に寺がこの地にあったことが推測されます。
第二調整池南地点からは、縄文時代・弥生時代・古代後半~中世前半の遺構・遺物が確認されました。縄文時代については、住居跡は確認できませんでしたが、縄文土器が多く出土しました。注目すべき遺構は、古代後半~中世前半の周溝(コの字状)を巡らした土坑墓です。出土遺物などから、一乗寺と関連があるものと考えられます。
NO. | 遺跡名 | 原因 | 期間 | 時代 | 遺構 | 遺物 |
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1 | 角間遺跡一乗寺跡地点 (2444m2) |
学生寮建設工事 | 1996.11.26~ 1998.1.22 |
縄文,古墳,平安~鎌倉 | 平安~鎌倉(掘立柱建物、柵列、炉、礎石など山間寺院跡) | 縄文(土器,石器) 古墳(須恵器)平安・鎌倉(土師・須恵器,灰釉陶器,越州窯青磁,白磁,龍泉窯青磁,鉄製品,銅製品,玉未製品,鞴羽口など) |
16 | 角間遺跡第2調整池南地点 (5090m2) |
第2調整池建設工事 | 1999.2.17~ 6.30 |
縄文,弥生,平安,鎌倉~室町,江戸 | 縄文(土坑,遺物集中)、弥生(土坑)、平安~鎌倉(墓壙,柱穴など) | 縄文(土器,石器) 弥生(土器) 平安(土師器,須恵器,石帯,ガラス玉) 鎌倉~室町(陶器) 江戸(陶磁器) |