金沢大学埋蔵文化財調査センター

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陶磁器

春日山窯

春日山窯は、加賀藩の殖産興業として九谷焼を再興することを目的として、文化3年に開窯された。京都より青木木米を招請して開窯したが、文化5年の金沢城火災以後、潘の困窮により民窯となり、文政初年頃に10年ほどで廃窯となった。
「金城製」「金城」「金城文化年製」「金府造」「金府」などの銘がある。陶器と磁器を生産しており、日常雑器といえる製品から、茶道具として使われたと思われる嗜好性の高い器まで各種作られたようである。

春日山窯

監獄食器

明治40年に金沢監獄が小立野に建設された。1922年(大正11年)に、名称が刑務所と改められた。金沢監獄の「監」、金沢刑務所の「刑」の字の書かれた食器が出土している。給食用に用いられた器である。

監獄食器

病院食器

病院で給食用に使われた。硬質陶器の食器で、金沢医科大学、金沢病院、金沢大学附属病院とロゴが記されており、大学病院の歴史が読み取れる。器種には碗、皿、鉢、蓋物とあるが、どの時代も同じような規格で用途の決まっている器を使用しているのは給食器の特徴であろうか。

病院食器

代用品

本来は鋳物で作られたバーナー。戦争のため金属類が供出され陶器で作られた。

バーナー

戦時中に製造された缶詰は、供出による資材不足のために陶製容器を用いた。

缶詰

暦手茶碗

器の外面にその年の暦を書いた茶碗で、全国的にも出土が限られる。八幡窯跡(石川県)での生産が確認されているが、出土資料から暦手茶碗の作られた時期は短い。年始の行事との関連が想像されるが、用途や使用方法は不明である。宝町遺跡からは、染付碗も赤絵碗も出土している。

暦手茶碗

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